歯科用手術顕微鏡を用いた精密な歯科治療

歯科治療は非常に繊細な治療を行うのですが、従来の肉眼で確認しながらの歯科治療法は、暗くて狭いお口の中では、 まさに手探りの治療なのです。

暗く狭い口腔内では肉眼では見づらく、 時には手探りや勘にたよった治療になってしまうことがしばしばあります。

治療部位を明るく拡大視野下における治療

そこで治療を行うにあたって、治療部位を明るく拡大視野下における治療が必要になってきます。そんな時に欠かせないのが『マイクロスコープ』です。

すなわち、顕微鏡歯科とは、歯科用手術顕微鏡(マイクロスコープ)を用いてムシ歯などの治療部位を4~24倍に拡大視しながら精密に行う歯科治療といえます。

最近は、よくテレビや書籍で、脳外科(脳腫瘍の摘出手術)、 眼科(白内障等手術)、耳鼻科で日常的に使用されている実体顕微鏡が 海外で歯科分野に 導入されたのが、1990年代です。

現在、特にアメリカ では、顕微鏡下でない とできるはずの有効な治療ができないということで、必需的になってきています。

しんぷく歯科では、治療結果の向上を目指すうえで、2008年9月より、ドイツのカール・ツァイス社製OPMI pico with MORA interfaceマイクロスコープを導入しました。

テレビ番組でよく脳神経外科の福島先生などが手術中に使用されている顕微鏡が歯科用になったもので、世界最高水準ものと言われています。

 

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ところで、マイクロスコープや拡大鏡(ルーペ)で歯科治療されたことがありますか?

これは、ほとんどのかたが、「NO」と答えるかもしれません。

日本の歯科医院における顕微鏡治療の普及率

それは、医療機器が非常に高価であり、治療には専門的なトレーニング必要になるため、現在、日本の歯科医院における顕微鏡治療の普及率は、なんと、わずか2%ほどだからなのです。そのため、顕微鏡治療は、ごくごく一部の歯科医院や大学病院で行われているのが現状なのです。そして、この現状は私が顕微鏡治療をはじめた2年前とあまり、変わっていません。

すでに、アメリカでは根管治療の専門医には歯科用顕微鏡の使用は義務化され、日本と欧米諸国との歯科治療の格差はますます広がってしまったのかも知れません。

より精密な治療を提供したいという思いから、他院に先駆けてマイクロスコープとルーペを導入してまいりましたが、この地域に顕微鏡歯科治療を患者さまにとって、もっともっと身近なものにしていきたいと考えております。